上顎へのインプラント埋入方法にはどんなものがありますか?
上顎へインプラントを埋入する際、避けて通れないのが、「上顎洞」と云う解剖学的に存在する大きな空洞の存在です。 この上顎洞は、どなたにもある空洞なのですが、よく皆さんが耳にされる「骨が無いからインプラントの埋入手術は無理です。」のフレーズが多用される、そんな場所に存在します。 では、本当に無理なのでしょうか? 方法は大きく分けて3通りあります。 「サイナスリフト」、「socket lift」、「傾斜埋入」の3通りを、それぞれにご紹介します。 まずサイナスリフトとsocket liftは、「骨が無い」部分へ骨を造る方法です。傾斜埋入は、骨のある所を探して、傾斜をさせた状態で、埋入する方法を云います。
2. socket lift 顎堤(顎のドテ)から上顎洞を持ち上げて、空洞へ骨に変っていく補填剤を添加し,そのままフィクスチャー(インプラント体)を埋入します.また、埋入せずに、粘膜を閉じ、骨が出来るのを待つ場合もあります.サイナスリフトと比べると腫れが少なく、術後の疼痛も少ないのですが、ブラインドでの手術となり、高度な技術を要します。また適応症が限られます。 (写真)インプラント埋入前の上顎洞底は、緑色の線のところです。ソケットリフトをして、上顎洞底を青色の線のところまで挙上し、13ミリのインプラントを埋入しました。
3.傾斜埋入 本来、フィクスチャー(インプラント体)を埋入したい方向ではなく、骨のあるところを探して、咬む軸とは違う、傾斜させた軸を利用し、フィクスチャー(インプラント体)を埋入します.この埋入方法では、正確なCT画像が必要です。さらに高度な技術を必要とし、解剖学的にも神経叢に近接した位置への埋入となる為、インプラント専門医に適応をよく相談されることをお奨めします。 (写真)上顎の左右一番外側のインプラントは、上顎洞を回避して斜めに埋入しています。下顎の左から2本目のインプラントも頬舌的に傾斜して神経管を回避しています。